[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5. 環境設定

サーバ周辺のシステムの環境を設定をする必要があるかも知れません。 設定には、おそらくスーパーユーザの権限が必要になるでしょう。

5.1 `services' ファイル  
5.2 `syslog.conf' ファイル  
5.3 作業用ディレクトリ  EBNETD の作業用ディレクトリ
5.4 CD-ROM 書籍のマウント  
5.5 appendix パッケージの用意  


[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5.1 `services' ファイル

サービス名 `ebnet', `ndtp', `http' があなたのシステムの `services' ファイルに無ければ、追加しなくてはなりません (大抵の場合 `/etc/services')。 もし、あなたのホストが NIS クライアントならば、代わりに NIS サーバ上に ある NIS のマップを修正しなくてはなりません。

もし、次の行が無ければ足します。

 
http          80/tcp
ndtp          2010/tcp
ebnet         22010/tcp

次のように、システムの `services' ファイルには、すでに別のサービス 名でエントリが入っているかも知れません。

 
search        2010/tcp

この場合は、サービス名を別名としてその行に追加して下さい。

 
search        2010/tcp        ndtp

(詳しくは、あなたのシステムのマニュアルをご覧下さい。)


[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5.2 `syslog.conf' ファイル

ebnetd, ndtpd, ebhttpd は syslog を使って ログメッセージを記録します。 syslogd の設定ファイル (大抵の場合 `/etc/syslog.conf') に、 次のような行を追加して下さい。 一般にフィールドの区切りにはタブしか許されていませんので、空白を 使わないように注意して下さい。

 
local0.info   /usr/local/var/ebnetd/log/ebnetd.log

ebnetd が使用する syslog のファシリティは、ebnetd の 設定ファイルの syslog-facility 指示子で決まることに留意して 下さい (「syslog-facility」節を参照)。

もしログファイルが存在しなければ、空のファイルを作成します。

 
% touch /usr/local/var/ebnetd/log/ebnetd.log
% chmod 644 /usr/local/var/ebnetd/log/ebnetd.log

現在走行している syslogd プロセスの PID を調べます。

 
% ps axuww | grep syslogd

(詳しくは、あなたのシステムのマニュアルをご覧下さい。)
syslogd が走っているならば、次のような行が見つかるはずです。

 
root        63  0.0  1.1   188  316  ??  Is   10:04PM    0:00.16 syslogd

ハングアップシグナル (SIGHUP) を syslogd に送ると、 syslogd`syslog.conf' を読み込み直します。

 
% kill -HUP 63

あなたのシステムに logger コマンドがあれば、次のようにして syslogd にテストメッセージを送ることができます。

 
% logger -p local0.info "test message"


[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5.3 作業用ディレクトリ

ebnetd, ndtpd, ebhttpd は作業用のディレクトリの下に いくつかのファイルを作成します。 このディレクトリは、設定ファイルの中の work-path 指示子 で指定することができます (「work-path」節を参照)。

このディレクトリを作り、サーバプロセスとスーパーユーザだけが書き 込めるようにしておいて下さい。

 
# mkdir /usr/local/var/ebnetd
# chown ndtpuser /usr/local/var/ebnetd
# chmod 755 /usr/local/var/ebnetd

(あなたのシステムでは、サーバプロセスを所有するユーザが `ndtpuser' であると仮定しています。)

ただし、サーバプロセスの所有ユーザとグループは、設定ファイルの中の user, group 指示子でそれぞれ決まりますので、注意 して下さい (「user」節を参照, および 「group」節を参照)。


[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5.4 CD-ROM 書籍のマウント

先に述べたように、CD-ROM 書籍自体は ISO 9660 形式に従っています。 CD-ROM 書籍は、他の ISO 9660 形式のディスクと同じ方法でマウントすること ができます。 もし、ISO 9660 の CD-ROM ディスクのマウント方法が分からなければ、あなた のシステムのマニュアルを調べて下さい。

サーバは ebzip で圧縮された辞書をアクセスすることができます (ebzip の「圧縮」節を参照)。


[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

5.5 appendix パッケージの用意

appendix (付録) とは CD-ROM 書籍の補助データのことです。 appendix は CD-ROM 書籍の出版社から提供されているものではなく、 EB ライブラリに固有のものです。

(本 EBNET 配布パッケージのサーバは、いずれも EB ライブラリに深く 関係していることを思い出して下さい。 ebnetd は、EB ライブラリのための遠隔アクセスサーバです。 ndtpdebhttpdは、CD-ROM 書籍のアクセスに EB ライブラリ を使用しています。)

appendix は以下のデータを CD-ROM 書籍に対して提供します。

本文の区切りコード
あなたが EB ライブラリを使って CD-ROM 辞書の中のある単語を引く際、その 単語の説明が終了する箇所で、EB ライブラリが本文の出力を止めることを あなたは期待するのではないでしょうか。 しかし、EB ライブラリはそのような動作を保証することができません。 なぜなら、CD-ROM 書籍の本文には、項目の終わりを示す印が存在しないから です。

幸いにも、多くの CD-ROM 書籍には、項目の終わりを示す印の代替として 使える、区切りコード (stop code) というものを持っています。 通常、EB ライブラリはこの区切りコードを自動的に推測するようになって いるのですが、時々誤った区切りコードを導き出すことがあります。 appendix の区切りコードは、その書籍の正しい区切りコードを EB ライブラリ に教えてやるために用います。

外字の代替文字列
多くの CD-ROM 書籍は、外字 (独自に定義した文字) を持っており、本文中で その外字を使っています。 CD-ROM 書籍では外字のビットマップフォントを用意しており、 クライアントアプリケーションが外字を出力するには、そのフォントを描画 しなくてはなりません。

appendix では、外字の 代替文字列 (alternation text) を定義 することができます。 アプリケーションは、ビットマップフォントを描画する代わりに、その 代替文字列を出力することにしても良いでしょう。

appendix パッケージのレイアウトは CD-ROM 書籍のものとよく似ています。 トップディレクトリには catalog もしくは catalogs ファイルが存在し、各副本のデータは対応するサブディレクトリに配置されて います。 appendx を使うには、設定ファイルの中の、複合指示子 bookappendix-path 副指示子で指定します (「appendix-path」節を参照)。

EB ライブラリの公式な FTP サイト (ftp://ftp.sra.co.jp/pub/misc/eb/appendix/) に、appendix パッケージがいくつか置いてあります。 ここに載っていない CD-ROM 書籍用の appendix パッケージを作成する場合は、 ebappendix コマンドを使いましょう。 appendix のデータファイルの整形を行うことができます。


[ << ] [ >> ]           [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

This document was generated by Motoyuki Kasahara on December, 28 2003 using texi2html